リスボン ファド

ファド



「あなた変わりはないですか〜。着てはもらえぬセーターを〜寒さこらえて編んでます〜♪」

の世界に近いかな。そんな感じを抱かせてくれた、ポルトガルのファドのおはなしです。

夜のリスボンとくれば、やはりファドでしょう。アルファマ地区に行くと、そこかしこにファド屋さんがあります。vengavaleが行ったのは、「クルベ・デ・ファド(Clube de Fado)」というお店。この日は12月30日だったので、予約をして行きました。スペインのフラメンコと同じで、食事をしたり、お酒を飲みながら、ショーを見るというシステム。vengavaleたちは、夕食は外で済まし、お酒のみで11:30pmの予約を入れました。

着いてみると、ちょうどショーの合間のようで、ドアマンのおじさんが、「予約あります」というと、笑顔で中に迎え入れてくれました。でも予約なしだと、ちょっと入りにくい雰囲気。

でも、中は盛況で、薄暗くともされた中案内され、ちょうどショーが行われる場所の斜めに位置するテーブルに案内されました。おお、ベストスペース!フラメンコと違って、舞台がないので、真横のテーブルなどに座ると耳元で歌われるので、やや離れたほうが、良く見えて、良く聴けます。

そして、灯りが暗くなり、マンドリンギター1人、バス一人、そして歌い手さん一人が出てきて、あたりは真っ赤になりました。(写真参照。見にくいですが、ご容赦を)

そして、顔をしかめながら、ファド(民衆歌謡)が始まります。ポルトガル語はよくわかりませんが、ちょっとスペイン語と似ているので、知っている単語もあり、何を歌っているのかたまにわかるときがありました。でも全体的には、やはり「あなたを待ってるわ〜」「今でもお前を愛してる〜」とかそういった類かなあ、と思います。

ショーの真前に座っていたポルトガル人老夫婦は、どうやら常連さんらしく、歌が終わる直前に拍手をし、ショーの終わった人たち一人ひとりに声をかけていました。彼らは食事のときから来ているようで、そうなるとざっと4時間くらいそこにいる計算になります。vengavaleたちは2時間ほどで、店を出ましたが、その夫婦はまだ座っていたので、きっと深夜2時すぎの終幕まで、付き合う人たちなのでしょう。

もとい、ファドのショーです。歌い手さんが代わり、一組15分くらい歌うと、10分くらいの休憩があり、また違う歌い手さんがやってきます。弦楽器の二人は同じでした。vengavaleたちは、女性3人、男性1人のファド、合計4組聞きました。それだけでも、十分満喫。来てよかったです。

ファドを聞かせる店はたくさんあり、どれがいいか迷ってしまうと思いますが、ホテルやタクシーの運転手など、地元人に聞くのが一番でしょう。観光客向けの店もあるので、注意しましょう。本格的なファドが聞きたいなら、予約をして、ちょっといい格好をして、出かけましょう。ショー代、飲み物、おつまみ代二人分で、大体50ユーロ程度です。ちなみに、vengavaleたちが行ったこの店は、タクシーの運転手のお奨めでした。グッジョブ!