*[スペイン] アントニオ・ガデス

アントニオ・ガデス舞踊団 2009年日本公演 「カルメン

なつかしのスペインから、フラメンコの舞踊団がやってくるというので、楽しみにしていました。
場所は、新宿文化センター。駅からかなり遠く、正直あまりいい会場ではありませんでしたが、
お客さんは満員。客層は、圧倒的に女性が多かったのですが、年配の男性も結構いて、すごい
ファン層が厚いなあと思いました。

演目は「カルメン」。曲のほうは有名ですが、ストーリーはそれほど有名じゃないかもしれません。
映画にもなったのですが、それはまだ見ていなくて、今回はフラメンコでやるというので、
どんなものかと期待していました。

演劇的なものかとも思ったのですが、どちらかというと、ミュージカル風な感じ。全員が
フラメンコの練習をし始めたかと思うと、単独の踊りあり、それがカルメンの最初の場面の
踊りとなり、周りの女性たちが、セビージャ(セビリア)のたばこの女工の役となって、
カルメンともう一人の女性のけんかとなる。最後にナイフでカルメンが相手を刺し、逮捕され
そうになるが、それを逃したのが、竜騎兵隊伍長、ドン・ホセ。のち、カルメンにおぼれて
破滅する男。

カルメン役のステラ・アラウソが、すごい筋肉質で、迫力がありました。カルメンの激しさと
セックス・アピールを表現するには、ああいう線の太い人がいいのでしょうね。
ドン・ホセが、だんだんとカルメンにおぼれていき、一方のカルメンは、浮気をし、
最後は、ドン・ホセがカルメンを刺し、この恋が終わるという、一連の物語を、カルメン
とドン・ホセ役(アドリアンガリア)がうまく演じていました。

スペインでは、この舞踊団は、バレエと呼ぶそうです。フラメンコを取り入れたバレエという
感じでしょうか。マドリッドで何度も見た、暗い室内でみるタブラオのフラメンコとは
もって非なるものですが、大勢のダンサーたち、ギターと歌などがふんだんに盛り込まれた
舞台も、また見がいがありました。

http://www.gades.jp/