valeレポート: スペイン10 セゴブリガ

segobriga

10.セゴブリガ

ローマ帝国は、はるかイギリスにまで、その勢力を伸ばしていた。スペインにも、当然ローマ軍はやってきた。そして、イスラム勢力に追いやられるまで、ローマ軍は、スペインに拠点都市を建設していたのだ。


私たちは、アラルコンからマドリッドへの帰路、クエンカの近くにあるセゴブリガに立ち寄った。ここは、ローマの進軍の拠点となった都市で、いまは巨大な公園として保存されている。写真でもおわかりになるように、いまはその跡が残っているだけ。でも、復元図があって驚いた。広い集会所。大きなプール状のお風呂。神殿。劇場。運動場。バシリカ(裁判や集会をしたところ)。とにかく巨大なのだ。


紀元1世紀の人々が、これだけ巨大な、整備された都市を建設していたとは、いまさらながら驚く。しかも、セゴブリガは、周りに何もなく、乾いた大地が広がっている。どうやって、水や石を運んだのか。都市には、水道が整備され、道端で水が飲めるような、泉があったらしい。


歴史が好きな人は、ぜひ訪れてみるべき場所だ。日本語のガイドブックにはあまり載っていないらしく、日本人はあまり来ない。入場料は、大人4・5ユーロ。パンフレットは英語とスペイン語が用意されている。入り口でチケットを買うと、すぐ展示がある。ここで、復元図や、当時使われていた道具や、だいたいの歴史の説明、ショートフィルムを見て、予習。そして、外に出、メインの建造物まで歩くこと、10分くらい。乾いた土地なので、運動靴が最適。都市は、けっこう坂もあって、上り下りがあるので、動きやすい服装がベスト。