valeレポート: スペイン25 女言葉男言葉

25. 女言葉男言葉


男性が「〜わよ」とか使うと、女っぽいとかオカマっぽいとか揶揄されますね。女性も「〜だろ」とか言うと、男っぽいとか、ガラが悪いって言われます。


スペイン語にも、それに近いものがあります。男女の言葉、というものではないし、語尾も大幅に変わることもないのですが、スペイン語は、フランス語、ドイツ語、ロシア語などと同じく、名詞や形容詞に性があります。


たとえば、男性にはかっこいい、かわいいはボニート(bonito)、女性にはボニータ(bonita)というように、語尾の音が変わります。それを逆手にとって、男性をバカにするときは、女性の形容詞を使ったり、名詞を使ったりするそうです。逆に、女性に男性語尾を使ったりして、苛めたりもするようです。


そう考えると、性のない英語は、表面上はとても単純な言語かもしれません。もちろん、まったくそういうことがないか、というとそうでもなく、女性的な表現、男性的な表現、そして、悪い言葉などのボキャブラリーは、少なくありません。


でも、言語で性自認しなければいけない、というのは、どうもシビアな問題です。