コンスエグラ3−金よりも高いサフラン

サフラン

ドン・キホーテ (岩波少年文庫 (506))*p1*[文化] コンスエグラ3−金よりも高いサフラン


10月の最終週には、ここコンスエグラは、「サフラン祭り」が行われます。今年は10月27日〜29日でした。


サフランというのは、クロッカスの花で、その花のめしべがサフランの材料になります。一つの花から、3つしか取れないので、非常に貴重なわけです。この季節に、サフランを積んで、ひとつひとつ手作業で、めしべを花からはがします。(写真参照)


でも、サフラン祭りのメインイベント(28日(土))は、サフラン積みでもサフランつくりでもなく、パエージャ(日本で言うパエリア)のコンテスト。メイン会場となった川沿いの広場には、あらゆる人がピクニック用のコンロやテーブルを持ち寄り、自前のパエージャを作っています。これをコンテストのブースに持って行き、審査員数名に食べてもらい、点数をつけてもらうというシステムらしいです。


うろうろしていたら、アラブ系のおじさんが、「食べていきなよ」と言わんばかりに、スプーンを差し出して、自分のパエージャ鍋に呼んでくれました。このおじさんの鍋は、鶏肉のあばらがいっぱい入ったパエージャ。けっこう美味しかった。


そして、中央では、市役所主催のパエージャ大判振る舞い。大きなパエージャ鍋に大男3人のシェフが、大きなお玉をもって、パエージャを炒めていました。それをビールと一緒に、振舞っていました。vengavaleも一応その列に並んでみましたが、一行に進まないので、あきらめて、見るだけで会場を後にしました。100人はゆうに超える人たちが、無料パエージャとビールを待っているんですから、ちょっとやそっとじゃ、順番が廻らないのです。


ともあれ、サフランがなぜあんなに高いのか、サフランの花ってどういうものなのか、やっと知ることができました。日本ではあまり使わないサフランですが、スペイン人にとっては、貴重な調味料。でも、最近は天然のサフランを使うレストランは少ないそうです。観光客が入るような、大型のレストランで出てくるパエージャには、まず人工サフランが使われているそうです。あんなに高いものだから、無理ないですね。