マドリッドの大降雨

しばらく夏のような気候が続いていたマドリッド。その反動か、昨日はバケツをひっくり返したような、大雨になった。

朝から曇りで、すぐにも降り出しそうな空だった。vengavaleは、こういう空のことを

「魔王が降りてきそうな空」

と表現する。

8時半過ぎ、魔王は降りてきた。とつぜん、空が光り始め、ポツポツと降ってきた雨は、やがて風を伴って横殴りの大雨に。道路はみるみるうちに川のように変身。

それでもスペイン人、クルマのスピードを緩めたりしない。スピードそのままに交差点などを走るものだから、水しぶきが上がって、横を走っている車と接触寸前になったりする。そんなクルマたちのいる歩道を通った日には、水しぶきでやられるのがオチだ。歩行者は、傘も役にたたず、あきらめて濡れて歩くか、賢明にどこかで雨宿りするか、を強いられる。

さすがにヤバイと思ったのか、9時半頃になると、警察のパトカーが道路に走り出した。すると、この国でも、さすがにパトカーの近くでは徐行する。vengavaleの周りでは、信号故障などはなかったが、さすがに雨に弱い、乾燥天国、少しの雨にも弱いらしい。地下鉄なども止まってしまうらしい。

それにしても、政府の公共広告で「水を大切に。節水を心がけましょう!」のキャンペーンも、形骸化しそうだ。今年は例年になく、このカラカラな国に雨が多い。

マドリッドは、スペインでも有数の「水の飲める都市」。ミネラルウォーターを買わなくても、蛇口から流れる水が飲めるという数少ない大都市なのだ。山が近くにあるからだそうだが、ほかに水のきれいな街は、Jacaという、北の方の、山脈の近くだそうだ。

今年はアンダルシア地方の大洪水もあったし、水不足から開放される一方、異常気象が非常に気になるのだった。