霧のモンセラット

vengavale2008-02-02


バルセロナ郊外、モンセラットへやってきました。到着前から、かなりの霧。まったく前が見えません。 ここは山の中に有名な修道院があり、ウィーン少年合唱団に次ぐ素敵な少年合唱団もあります。また、ナポレオン侵攻の時や、カタラン語が禁止されていた頃、洞窟の中で秘密で信者が拝んだという、黒いマリア像と呼ばれるものもあります。

まず、修道院へ。まだ霧が晴れていなかったので、とりあえず中へ。合唱は日曜日は12時から始まるそうなので、11時半くらいに入ってみました。すると中ではミサをやっていて、120%の混雑。半分信者、半分観光客のようです。

ミサの途中から、歌が入り、「あれ?これがあの合唱団?」と思う場面もありましたが、ちゃんとミサのあとにも合唱がありました。撮影と録音禁止なので、お見せできないのですが、とても美しい声でした。

ミサが終わるか終わらないかの頃から、人の動きが始まります。『黒いマリア像』を見に行く人々です。ちょうど祭壇の上に位置しているので、下からマリア像を見に行く人の様子が見えるのです。vengavaleたちは、ミサと合唱が終わってすぐに、マリア像を見る列に並びました。

それでも、すでに長蛇の列。 これは1時間くらいかかります。今回はvengavaleの連れの地元の友人に連れてきてもらったのですが、やはり地元民らしくここには何度も来ているそう。本来なら遠慮して見るのをあきらめるのですが、なぜが足が列を離れてくれません。これは何かおかしいな・・と思い、友人には申し訳ないのですが、そのまま並びました。

『黒いマリア』(La Moreneta)とは、この土地の人々が長年守っているもので、祭壇にあるロウソクのススがついて、黒くなってしまったマリア像だそうです。カタラン語が禁止されていた頃は、洞窟に移して密かにお祈りをしていたそうです。入り口にその様子を彫った彫刻がありました。 苦難の様子が垣間見られます。そして、ノロノロ進むこと小一時間。とうとう黒いマリア様に対面しました。 思ったより、小さいものでした。ガラスケースに入っているものの、手のところが開いていて、触ったりキスしたりできます。

後ろは別のチャペルのようになっており、後ろ姿も見ることができます。vengavaleをここまで導いたものは何なのか、よくわからないのですが、どうしても会っておかなければならないと思わせる、不思議なマリア像でした。