フラメンコは深夜が本番

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さて、スペインといえばフラメンコです。でも、フラメンコは中央マドリッドが本場。バルセロナでやっているフラメンコは、土着のものではないのです。もともとカタルーニャは、中央マドリッドに反発して、つねに独立を叫んでいるくらいだから、フラメンコや闘牛などは、敵国のものなのです。まあ、フランコ独裁の際は、自国の言語カタラン語も禁止されたくらいだから、カタルーニャの中央マドリッドに対する恨みは、根深いものがあります。


で、フラメンコをマドリッドで見る方、かなり深夜まで起きていなければならないことを覚悟してください。フラメンコはただ見るためのものでなく、食事をしながらのもの。レストランとフラメンコショーが併設されているところがほとんどです。


スペインのレストランは、普通夜9時くらいから開きます。当然食事をすると、すぐに10時、11時になって、時には深夜になってしまいます。フラメンコも、だいたい10時くらいから始まります。


vengavaleの見たフラメンコは「クアトロ」「ソロ」「クアトロ」「コンビ」の4幕。まず、4人のフラメンコダンサーが舞台に上り、4人一緒に踊ったり、一人で踊ったりします。ギター奏者、歌をうたう人など、大体1時間くらいは続きます。


そして休憩をはさんで、男性がでてきました。男性フラメンコダンサーは、スーツを着て、汗をいっぱいかきながら、その汗を吹き飛ばして激しい踊りを踊ります。女性と組んだダンスもあり、かなり見ごたえあり。今回はゲストダンサーで、毎回ソロの部分は変わります。


これで、もう深夜。しかし、実はこれからが本番なのです。後半に行くにしたがって、上手なダンサー、真打登場なのです。そして、衣装替えしてきた「クアトロ」の女性ダンサーたちが、再び登場。今度はちょっとHな感じの、ぬめっとしたトーンと歌で踊ります。さすが、深夜以降は大人の時間といったところでしょうか。

もうここまでくると、1時過ぎ。最後のショーが終わるまでには、2時半になってしまいます。帰りは当然、タクシー。でも、特に金曜の夜などは、つかまりにくいので、かなり待たなくてはいけません。


フラメンコを間近で鑑賞したい方は、レストランを予約し、食事のコースを選びましょう。少々高いですが、いい席がもらえます。予算の厳しい方は、11時くらいからの飲み物だけのコースを選ぶといいでしょう。最初は舞台から遠い席に案内されると思いますが、徐々に深夜をすぎると、食事組が帰ってしまうので、あいた席に移動できます。でも、これも早いもの勝ちなので、あらかじめウェイターに頼んでおいたり、帰った人がいたら、すかさず移動したいと申し出るといいでしょう。


それにしても、フラメンコを見ると、こちらまで踊りたくなってしまいます。魂をゆすぶられるというか、背筋がピンとはってしまいます。vegavaleも、フラメンコを見た後は、しばらくイメージトレーニングで、フラメンコポーズをしていました。今はフラメンコを習おうか、などと大それた妄想を抱いております。


さあ、マドリッドに来たら、夜更かし覚悟で、フラメンコです!