ドニャーナ国立公園

ドニャーナ



カディスから北、セビージャの近くに、「ヨーロッパで一番自然が残っているところ」で有名な、ドニャーナ国立公園(Parque Nacional de Donana)があります。


ここへ入るには、2通りの方法があります。一つは陸路、もう一つは海路。どちらもツアーがあるので、簡単です。vengavaleたちは、海路を選びました。www.visitasdonana.com


土日は朝10時からと夕方5時からの2便があります。vengavaleたちは、夕昏を狙って、5時の便に乗りました。中型の船「レアル・フェルナンド号」に乗って、いざ出発です。


船にはスペイン人が2/3、あとはドイツ、オランダ、イタリア、スウェーデンからの観光客。東洋人は、vengavaleたちだけでした。2階のほうが景色が見られるので、皆2階へ。早く乗った人は、日陰の席をゲットしています。vengavaleたちは、出発10分前だったので、日なたの席しかありませんでした。それでも、ちょうど真ん中の席だったので、船尾の旗との写真が撮れて、結構ラッキーでした。


ツアーは3時間ほど。船に乗る時間はそれほどでもありません。湿地や森、乾いた土地を遠目に見ながら、スペイン語、英語の説明を聞きながら、グアダルキビル川(Rio Guadalquivir)を上ります。最初船が泊まったのは、野生のフラミンゴや鳥達が見える、湿地帯。ここで、さまざまな鳥の種類を説明されます。でも、フラミンゴぐらいしかわかりませんでした。アフリカから夏の間にここへやってくるそうです。


船に戻り、今度は国立公園に泊まります。英語だと、National Parkと Natural Parkの違いなので、ガイドのシーマさんは必死に「ナチュラルでなく、ナショナルです」と言っておりました。ここには、昔村があり、人も住んでいましたが、ほとんどの家族は引越しました。今2家族だけ家を持っており、暮らしています。保護区となっているので、漁はできないので、安全といえば聞こえはいいですが、きっと生活は不便でしょう。


ツアーの一行は、まるっこい松をたくさん見ながら、奥地へ。歩く道はデッキになっていて、歩きやすいな〜と思っていたのもつかの間、デッキのない、砂の道も歩かされます。運動靴を履いてくるべきだった、とちょっと後悔。


そして、民家に実際入らせてもらいます。日本のわらぶき屋根を思い出させる家。それに、周りは松だし、「ここは日本の田舎?」と一瞬思ってしまいます。(写真参照)


そして、ツアーはさらに、奥地へ。ここから、何百メートルと離れた先に、野生の鹿が見えました。双眼鏡も何もないので、ああ、いるな〜と拝む程度。野生動物を近くで見たい人は、陸路のツアーを選びましょう。


ここは、観光用に、家の模型を増やし、昔の生活を再現展示する計画のようです。建設中のわらぶき屋根の家がたくさんありました。井戸の模型も。でも、日本人には、こういうのは珍しくないかも。


そして、船へ戻ります。帰りは何もアナウンスがなく、静かな時をすごせます。まだ夏で日暮れが遅いので、夕日をみることはできませんでしたが、夏の終わりの大きな太陽を見つめ、かもめの群れを遠くに見ながら心地よい風をうけ、とてもリラックスできました。自然が好きなら、「ヨーロッパ最後の自然」を体験してみてはいかがでしょうか?